前回Windows上のVirtualBoxにCentOS8をインストールしました。
今回はPC実機にインストールしていきます。
まずインストールメディアを作成しますが、CentOS8からインストールisoファイルサイズが6.6Gbyteと大きくなり、光学メディアに保存するにはDVD1層4.7Gbyteではなく、2層のDVD-R DL(Dual Layer)9.5Gbyte が必要になりました。
(isoファイルは光学メディア等に展開されるデータイメージを1ファイルに纏めたファイルです。光学メディアに書き込むとファイルが展開されます。)
「2層メディアは手元に無いなぁ」という場合でも、インストールパッケージが非同梱で、CDにもDVDに焼ける、サイズの小さいネットワークインストールISOイメージ(543Mbyte)を使うことで対処できるので、今回はこの方法でインストールしていきたいと思います。
- ネットワークインストールisoイメージファイルをダウンロード
- CDまたはDVD(片面1層)に焼く
- ベースリポジトリを指定して実機にネットワークインストール
メディアさえ出来てしまえばハマリ処はベースリポジトリの設定くらいかな、と思います。
目次
インストール環境
- DELL OPTIPLEX 7020(Intel Core-i7、メモリ8Gbyte、DVD-Rドライブ付き)
- 空CDまたはDVDメディア1枚
isoファイルをダウンロード
CentOS公式ダウンロードサイトの「More download choices」をクリック。
https://www.centos.org/download/
8の「mirrors」をクリック。
落としてくるサイトを選択します。今回はftp.iij.ad.jpを選択。
下図の赤枠上「CentOS-8-x86_64-1905-boot.iso」がネットワークインストール用イメージです。534MbyteとCDにも焼けるサイズになっています。
DVD-R DLメディアを持っている場合は赤枠下の「CentOS-8-x86_64-1905-dvd1.iso」を落としておけばDVD単体でインストール出来るメディアが作れます。
ダウンロードしたisoファイルをメディアに焼く
空メディアをPCに入れて、使っているOSのライティング機能でisoを焼いておきます。
CentOSでネットワークインストールisoをCDに焼く場合。
# cdrecord -v speed=16 dev=1,0,0 ./CentOS-8-x86_64-1905-boot.iso
DVDに焼く場合。dvdrecordコマンドが入っていなければ入れておきます。
片面2層メディアなら6.6Gbyteのisoイメージも焼くことが出来ます。
# yum install dvdrecord
# dvdrecord -v speed=16 dev=1,0,0 ./CentOS-8-x86_64-1905-dvd1.iso
インストール手順
(キャプチャ画像はVirtualBoxのものです)
メディアをPCに入れて電源ON
BIOS設定のブートシーケンス最優先がハードディスクになっている場合はCD/DVDを最優先にしておきます。(DELLの場合は電源ON直後にF12キーでBIOS設定に遷移)
「Install CentOS Linux 8.0.1905」を選択するとインストーラGUIが起動します。
ネットワークを有効化
ネットワークインストールの場合、インストールするRPMはインターネットからダウンロードする為先にネットワークが使えるようにしておきます。
右下から2番目のネットワーク設定をクリックしてNICをオン、DHCPなり手動でIPv4アドレスを割り当てておきます。
インストールリポジトリを設定
「インストールソース」をクリックしてインターネット上のベースリポジトリを設定します。
(*)今だけ、私の環境だけかも知れませんが、定番のftp.riken.jpの公開リポジトリを指定すると「 ベースリポジトリのセットアップ中にエラー 」が発生してしまった為、
http://ftp.iij.ad.jp/pub/linux/centos/8.0.1905/BaseOS/x86_64/os/
を今回は指定しています。
警告が無くなればインストール開始
パーテーション設定、ソフトウェアの選択を済ませて「インストールの開始」をクリック。
インストール終了です。メディアをPCから取り出し、再起動してCentOS8が起動するか確認します。
まとめ
- 片面2層のDVD-R DLメディアがあれば万全
- なくてもネットワークインストールisoならインストール出来る
お仕事ではクラウド全盛で実機にOSインストールする機会は少なくなりましたが、社内開発環境を構築する時やプライベート学習用途ではまだまだ入れる機会があるかと思います。
2029年のサポート切れまで10年、出来ればDVD-R DLに焼いておいて簡単にインストール出来るようにしておきたいですね。